独自の感性が光る一点もの。“食器”としてのカッティングボード〜 リトルアイランド〜
北海道東旭川の田んぼの中にある、納屋を改装した工房「リトルアイランド」(旭川市東旭川旭正244)は、無着色の天然木で作るカッティングボードの専門店です。
オーナーの小島隆さんは、かつてアメリカ旅行をした際に、DIYで作ったカッティングボードを家庭で大切に使っているのを見て感銘を受け、8年ほど前から自作するようになりました。道内のハンドメイドイベントに出店しながら、拠点となるこの店を2020年にオープン。現在は道外での物産展にも積極的に出店し、着実にファンを増やしています。
工房内で一際目を惹くのが、ウォールナットやサクラ、チェリーなど、色が違う木を組み合わせたモザイク柄のもの。5種類ほどの木を使い、木口の向きにも気を配った独創的なデザインを生み出しています。同じものがひとつとして存在し得ない唯一無二の存在感が評価され、2023年春に開催された東京インターナショナルギフトショーでベストコンセプト賞を獲得。持ち手は北海道を形どった遊び心のあるデザインで、販売する旭川の道の駅では観光客にも人気です。
実物を見た時に、まず驚くのは厚み。ほとんどが2cm以上で作られており、どっしりとした重厚感があります。さらに手触りもすべすべで、いつまでも触っていたくなるほど。「最終工程の磨きには力を入れています。見るだけじゃなく、ぜひ触ってみてください」と小島さん。接着材はもちろん、仕上げのオイルにはアメリカ食品医薬品局(FDA)が認証するウォルラスオイルを使用し、安全にも配慮しています。
日本ではアウトドアのイメージが強いカッティングボードですが、アメリカで見たのは食器として日常的に使用されている光景でした。日々の食卓を華やかに彩る、アートのようなカッティングボード。琴線に触れる一枚が、きっと見つかるはずです。